21歳、シングルマザー、資金0。そんな彼女がカフェをオープンする。トントン拍子に進み過ぎる点はさておき、その過程で本当の意味の自由へと解放されていく姿は眩しい。張り詰めた日常にぬくもりの空間をつくる温かい料理。彼女がそうだったように、食べた人はその少しのゆとりで心のしこりをほどいたりする。「誰かの心をほぐす場所」これがこの物語と、彼女のカフェのコンセプトだ。 #読書 #小説 #雪と珊瑚と #梨木香歩 読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag
大爆笑だ。面白い〰。笑いながら、曇天先生が50歳にして思うことに、いちいち共感した。彼は、成人と老人の間の心境を「今の孤島」と名付けている。なるほど。理屈や意識とは別のところからの導きで、最近の私自身も自然と孤島の住人になっている。孤島で必要なものはほんの少しだ。私はそこで、拡げ散らかした自分の世界の枝を剪定する。小さくするんじゃない。残した枝に凝縮するんだ。曇天先生のように、名画の中に迷い込んだりは出来ないけど、深めた自分の世界で迷子になることは、きっと楽しい。 #読書 #小説 #モナリザの背中 #吉田篤弘 #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本
皮膚のすぐ裏側に張り付いた闇が、光に透けたり、影に浮き上がったりして姿を見せる。「奥底」や「深部」に巣くう闇については、同じ様に隠れてはいても自分でかなり意識できているだろうけれど、綺麗に整えた表情が一変して狂気に変わるその顔は、鏡に写らない。そこへ重ねるようにして、ストーリー・構成・伏線が結び付いた時、読み進める裏側で展開していた物語が別の顔を見せるもんだから。。。怖い。そして面白い。 #読書 #小説 #皆川博子 #鳥少年 #読書好きな人と繋がりたい #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #本
詰め込み過ぎに見える華麗なシュチュエーションの数々。綿密なプロットで見事に繋がっているんだけど、登場人物の心情も大掛かりな背景にすんなり沿うように組み込まれていて、その巧みさには少し距離を感じてしまう。背景の壁はここで描かれる運命の暗示なんだろうか。自分の意思で選んだ一歩が運命へ向かっていく。。。「過去は変えられる」ってあったけど、運命を照らすにはあまりにも慎ましい光で、なんだか悲しくなる。 #読書 #小説 #マチネの終わりに #平野啓一郎 #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙
この世に肉欲を残したあの世の男たちが、少年の身体を通りすぎていく。って薄気味悪すぎるんだけど、、、夜気に咲き乱れる桜の気配を宿した文章は艶めいて、印象はひんやりとした妖美。少年の危うさとは対照的に、ゆで玉子が大好きな可愛い弟が時折登場して、あちら側との境界の役割を果たしてくれる。その度に、あの世の方々が弟にも手を出すんじゃないかとヒヤヒヤした。 #読書 #小説 #左近の桜 #長野まゆみ #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag
彼のときめき、彼の充足、彼の世界をつるりと飲み込んだ風味だけが残って、味がしなかった。苦悩や努力も、好きなものに近付く喜びの一部だけど、近付くことを成長とは言わないよ。自分にその喜びが与えられたことの意味を知らなくては。誰かの中で、何かの為に、自分の得たものを還元する手応えは、たとえ小さくても、噛み締めて味わう大きな幸せなんだと思う。好きなものを丸飲みした満腹感では満たされないものだよ。。。って、彼に言ってやりたい。 #読書 #小説 #羊と鋼の森 #宮下奈都 #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag
一話進むごとにタンゴが沁み込んでくる。伝説の作家と編集者の愛を描いた表題作はストーリーテリングが素晴らしく、そこにラテンの叙情と狂熱が絡み付いていた。作家にとって書くことは、傷口から苦悩を引きずり出して言葉に閉じ込めること。編集者はその喘ぎまでを響かせたいと願う。まるでダンサーとバンドネオンのようで、二人の奏でる扇情と抑制の旋律はタンゴそのものだ。しびれた。 #読書 #小説 #サイゴンタンゴカフェ #中山可穂 #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag #タンゴ #バンドネオン
全ての短編から、「生への焦り」「死への恐れ」その狭間の底知れぬ寂しさが滲みでている。登場人物たちは、秘めた記憶や欲望の封印を解き放っていた。怖いのは、箱の中身より、固く閉じた箱を開けさせる「寂しさ」の存在。。。中でも「美也や」という作品に、小池真理子の匂いを強く嗅いだ。汚れの隠し持つ美しさと、純粋さが撒き散らす毒を混ぜ合わせた、記憶にまとわりつく匂い。 #読書 #小説 #小池真理子 #ソナチネ #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #読書好きな人と繋がりたい #bookstag
散らばった小さな点と点を繋いで星座にする、音楽にする、煌めく結晶にする。綻びを編んでつくる小宇宙に閉じ込められた物語。こぼれ落ちた欠片の一粒も逃さないように、掬った手のひらも読む。密やかで、甘くて、少し酷くて、、、思いがけないのになぜかとても懐かしい。。。小川洋子の繋げた文字のアートを閉じるといつも迷子になる。表紙の内側と、背表紙の外側、私の帰る場所はどっちだったっけ。 #読書 #小説 #小川洋子 #不時着する流星たち #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag
薔薇で閉ざされた洋館に嫁いだ花嫁。持ち込んではいけなかったものは現実。そこには薔薇、薔薇、、、薔薇。その美しさを表現する中に「怖い」という言葉が紛れ込んでいることを忘れちゃいけない。五感を散々刺激してから麻痺させるこの魅惑の庭園に、悪魔が潜んでいても何ら不思議ではないよ。 #読書 #小説 #今邑彩 #ブラディローズ #読書部 #読書倶楽部 #読書好きな人と繋がりたい #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag #薔薇
謎を解く糸で切なさを編み直していくような短編集。どの話もスマートなのに、染み入る余韻を広げるミステリーだった。特に『カイロの残照』。。。訪れる夜が明けない闇だと知っていて、彼は夜を待っているんだろう。長い長い残照で見送るカイロの夕景が、恐れ続けてきた景色に変わっていく絶望に、胸が痛んだ。 #読書 #小説 #貫井徳郎 #ミハスの落日 #読書好きな人と繋がりたい #本 #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #bookstag 『ジャカルタの黎明』の #切り裂きジャック もよかったなあ
全く閉ざされていない山荘に、それぞれがエゴで鍵を掛けちゃって誰も出て行かない。そこが舞台。私には、、、役者の息づかいは届かず、大掛かりなセットも、二転三転の凝った演出も響かなかったけど、、、コナン君の登場を真面目に疑うくらいアニメ的で、エンタメ感を楽しんだ。 #読書 #小説 #東野圭吾 #ある閉ざされた雪の山荘で #読書好きな人と繋がりたい #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #bookstag #本
大阪の人って、面白いと言うよりツッコミが絶妙なのね。息を合わせて痛快に切り込んで、ドン引きするギャグやグダグダのボケを愛らしい味わいに変えられる。大阪色満載のこのふたり、夫婦漫才だな~。ドタバタの愛嬌に、情緒をはんなり滲ませてる。えらい苦労も辛抱も「ふたつでひとつ」の面白味。だらしない旦那のボケにツッコミながら、一緒に歩いて行くのんが、この嫁はんの生き甲斐なんよ。 #読書 #小説 #織田作之助 #夫婦善哉 #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag #漆器 #象彦
トラウマ級のおぞましさ。覗いてはいけなかった光景。なのにどうして惹かれるのか。湿った闇を透かし見た向こう側で、生きることで生まれるどうしようもない虚しさを、誰かが静かに燃やしている。暗闇で昇華させた虚しさの残火、それを人の哀しみと呼んでみる。恐ろしいのに目が離せないのは、自分の中にも同じ火が灯ることを知るからだ。。。8編それぞれの狂気が凄艶で、じわじわと後をひく。珠玉、至極の短編集だった。 #読書 #小説 #皆川博子 #蝶 #読書部 #読書倶楽部 #パナクミちゃん小説の帯紙 #本 #bookstag #読書好きな人と繋がりたい
漂う艪のない舟に月を呼んだ二人。ピアノの鍵音を伴って幸福の予感に包まれた夜。振り返る青春は、あんなにも眩しく輝いていたのに。愛されなかった、、、本当にそうなのかな。神の救いを拒み、苦悩の中で自身を律し続けた崇高な魂は、孤独だけを辿って沈んでいってしまった。彼の短い生涯を通して、孤独は常に愛の隣に配されているのだという、そんな福音を受け取ったように感じた。 #ジッド#狭き門 を彷彿させる  #読書  #小説  #草の花  #福永武彦  #読書部  #読書倶楽部  #パナクミちゃん小説の帯紙  #読書好きな人と繋がりたい  #本  #bookstagram
丘の上の幽霊屋敷。そこで繰り広げられた惨劇。がっつりなホラーでオカルトだけど、湿り気が足りないのか、怖さはマイルドでサクッと読める。着地点もスピリチュアルなので怖がりな人の日々の夜が和らぐかも。、、、いや、待てよ。益々緊張感が高まるか?。私はとりあえず、隙間を覗いたりするのは止めようと思う。 #読書  #小説  #私の家では何も起こらない  #恩田陸  #読書部  #読書倶楽部  #パナクミちゃん小説の帯紙  #読書好きな人と繋がりたい  #本  #bookstagram